DEXCS2017 for OpenFOAM(R) 不具合、更新情報

不具合情報

 



公開して間もないのですが、早くも不具合情報がいくつか寄せられており、本ページにて対処方法など取り纏めておきます。ここに見当たらない不具合情報があったら、遠慮なくお問い合わせ下さい。本記事に対するコメントで頂けると、記事を書く手間も省けるので、ご協力のほどお願いします。

最終更新は、2017/10/22

 

 


FreeCADマクロ⇒STLファイル出力不能

FreeCADのFEMモジュール起動出来ない

対処法

構築した(仮想)マシンがインターネット接続環境にある場合

Synapticパッケージマネージャ

又は、

sudo apt-get install netgen

にて、netgenをインストールして下さい

構築した(仮想)マシンでインターネット接続出来ない場合

DEXCSダウンロードサイトより最新版(MD5:b5f7b90a410b6e018929fffc1d66c30e)を入手して下さい。

(参考)旧版(MD5:a8d51b7b845908790bc3af82c94dd7a9)

MD5ハッシュ値を求める方法

Linuxの場合

md5sum DEXCS2017OFv1706.iso

Windowsの場合

certutil -hashfile DEXCS2017OFv1706.iso -md5

 




構築したマシンにssh接続できない

以下、構築したマシンのipアドレスが172.16.144.147、ユーザー名dexcsでアクセスする例

クライアントのマシンから、

$ ssh -l dexcs 172.16.144.147
Connection reset by 172.16.144.147 port 22

となってしまい、接続できない。こういう場合、-vv オプションを付けると、デバッグモードになるらしい。

$ ssh -l dexcs 172.16.144.147 -vv
OpenSSH_7.2p2 Ubuntu-4ubuntu2.2, OpenSSL 1.0.2g 1 Mar 2016
debug1: Reading configuration data /home/et/.ssh/config
debug1: Reading configuration data /etc/ssh/ssh_config
debug1: /etc/ssh/ssh_config line 19: Applying options for *
debug2: resolving “172.16.144.147” port 22
debug2: ssh_connect_direct: needpriv 0
debug1: Connecting to 172.16.144.147 [172.16.144.147] port 22.
debug1: Connection established.
debug1: identity file /home/et/.ssh/id_rsa type 1
debug1: key_load_public: No such file or directory
debug1: identity file /home/et/.ssh/id_rsa-cert type -1
debug1: key_load_public: No such file or directory
debug1: identity file /home/et/.ssh/id_dsa type -1
debug1: key_load_public: No such file or directory
debug1: identity file /home/et/.ssh/id_dsa-cert type -1
debug1: key_load_public: No such file or directory
debug1: identity file /home/et/.ssh/id_ecdsa type -1
debug1: key_load_public: No such file or directory
debug1: identity file /home/et/.ssh/id_ecdsa-cert type -1
debug1: key_load_public: No such file or directory
debug1: identity file /home/et/.ssh/id_ed25519 type -1
debug1: key_load_public: No such file or directory
debug1: identity file /home/et/.ssh/id_ed25519-cert type -1
debug1: Enabling compatibility mode for protocol 2.0
debug1: Local version string SSH-2.0-OpenSSH_7.2p2 Ubuntu-4ubuntu2.2
debug1: Remote protocol version 2.0, remote software version OpenSSH_7.2p2 Ubuntu-4ubuntu2.2
debug1: match: OpenSSH_7.2p2 Ubuntu-4ubuntu2.2 pat OpenSSH* compat 0x04000000
debug2: fd 3 setting O_NONBLOCK
debug1: Authenticating to 172.16.144.147:22 as ‘dexcs’
debug1: SSH2_MSG_KEXINIT sent
Connection reset by 172.16.144.147 port 22

通常は。

debug1: SSH2_MSG_KEXINIT sent

の後に

debug1: SSH2_MSG_KEXINIT received

となるはずだが、これが帰って来ないということのようだ。これでググルと、

https://stackoverflow.com/questions/2419412/ssh-connection-stop-at-debug1-ssh2-msg-kexinit-sent

の記事にたどりつく。

構築したマシンにて、

dpkg-reconfigure openssh-server

をやりなさい、ということのようです。

$ sudo dpkg-reconfigure openssh-server
Creating SSH2 RSA key; this may take some time …
2048 SHA256:9ngrCIuicrYqhLnNqB2CIErWGpIcVGte9COHfjGi/94 root@dexcs2017Test-virtual-machine (RSA)
Creating SSH2 DSA key; this may take some time …
1024 SHA256:+bA0gbMH+52mBRoeBjiC+iK2iTZZzX2jR3dU1peJ9zc root@dexcs2017Test-virtual-machine (DSA)
Creating SSH2 ECDSA key; this may take some time …
256 SHA256:j70HhP/khIf7tb++fA62y82BZcKuFwteBG9JXBFva/U root@dexcs2017Test-virtual-machine (ECDSA)
Creating SSH2 ED25519 key; this may take some time …
256 SHA256:tHMi8LUQ9skVE+dQm58YS5c5a3jUBq0nTH75u2lVtsg root@dexcs2017Test-virtual-machine (ED25519)

これで、再度クライアントから、

$ ssh -l dexcs 172.16.144.147
The authenticity of host ‘172.16.144.147 (172.16.144.147)’ can’t be established.
ECDSA key fingerprint is SHA256:j70HhP/khIf7tb++fA62y82BZcKuFwteBG9JXBFva/U.
Are you sure you want to continue connecting (yes/no)? yes
Warning: Permanently added ‘172.16.144.147’ (ECDSA) to the list of known hosts.
Received disconnect from 172.16.144.147 port 22:2: Too many authentication failures
Connection to 172.16.144.147 closed by remote host.
Connection to 172.16.144.147 closed.

ということで、少し前進。このメッセージはお馴染みのもので、てっとり早くやるには、.ssh/configna中に以下のように記述してやれば良い。

Host vmTemp
HostName 172.16.144.147
User dexcs
  IdentitiesOnly yes

これにて、

$ ssh -l dexcs vmTemp
dexcs@172.16.144.147’s password:
Welcome to Linux Mint 18 Sarah (GNU/Linux 4.4.0-21-generic x86_64)

* Documentation: https://www.linuxmint.com

となって、めでたしめでたし・・・

 


DEXCSランチャー:Select Platformで「No」ボタンを押してもTreeFoamが起動しない

DEXCSランチャーにて解析フォルダを新規作成または既存フォルダを選択した後に現れる下図のダイヤログ画面で、

「No」ボタンを押してもダイヤログ画面が消えるだけで何の変化もない(TreeFoam」が起動しない場合には、DEXCSランチャーが起動した時に同時に開いた「端末」画面において、以下のエラーメッセージ有無を確認下さい(朱字部分は使用しているユーザー名)。

Traceback (most recent call last):
File “/opt/DEXCS/launcherOpen/dexcs.py”, line 670, in eventMenu102
self.selectPlatform()
File “/opt/DEXCS/launcherOpen/dexcs.py”, line 497, in selectPlatform
self.configTreeFoam(self.workDir)
File “/opt/DEXCS/launcherOpen/dexcs.py”, line 1587, in configTreeFoam
f = open(configTreeFoamFile)
IOError: [Errno 2] No such file or directory: ‘/home/custom/.TreeFoamUser/configTreeFoam’

.TreeFoamUser/configTreeFoamが存在しないという事で、これはTreeFoamが一度も起動された事がない場合にそうなります。この場合は、一度TreeFoamを起動して、そのまま終了させて下さい。

⇒再度、先に指定したフォルダを解析フォルダに設定し直してSelectPlatform⇒「No]を選択すれば、DEXCSランチャー画面は消えて、選択したフォルダを解析フォルダとして設定した状態のTreeFoamが起動します。


OSアップデートについて

リリースノートに記してありますが、

OSアップデートはしておりません。後述のWinkチュートリアルがFireFoxでの表示に不具合が生じる為。

FireFoxを除いてアップデートすると問題なく動くことは確認出来ています。

但しアップデートの途中で、 ’/etc/compizconfig/config’ と ’/etc/gnome/defaults.list’ について置換するかどうかのダイヤログが出てきますが、ここはいずれも「保持」としています。置換するとどうなるかは未確認。


FOCUSへの自動ログインに時間がかかりすぎる

リモートサーバをマウントする方法について記したやり方で、自動ログインは出来るけど応答に時間がかかりすぎる。長い短いは主観の問題もあるが具体的には1分以上かかってしまう場合があり、これではちょっと使えない。どうも環境依存があるようで、これまでに判った事を記しておきます。

FOCUSでは、ログインサーバーを経由してフロントエンドサーバーにログインする必要があり、その際下記のような多段アクセスする方法を用いているんだが、これを使うと応答が長くなる場合があるということ。

ProxyCommand ssh FocusLogin -W %h:%p

名大スパコンや秘密鍵を使わない通常のパスワード認証では問題ないはず。

今のところ、不具合の起きる環境は、

Window10マシン上のVmplayer上で動作する仮想マシン

VirttualBoxでは問題なし。Linux上のVmplayerでも問題なしです。Windows8以前は未確認。

 

DEXCS2017 for OpenFOAM(R) リリースノート

ダウンロードはこちら(2017/10/6よりOK)

不具合・更新情報



DEXCS for OpenFOAM(R) は、OpenFOAMと、これをより簡単・高度に活用できるようにする為の様々なツールをすべてインストール済のオール・イン・ワンパッケージで、誰でも(と言ってもCAEに無縁の人は対象外ですが・・・)簡単・即使えるようにしたマシンイメージ(isoファイル)です。

 

詳しくはこちら

DEXCSランチャーのヘルプメニューからも参照できます

DEXCS2017では、

  • ベースOSはLinux Mint 18 Xfce (LTS)
    • Mint 18 も Cinnamon⇒MATE⇒Xfce と試行の結果、これ(Xfce)が最も相性良さそうでした。
    • OSアップデートはしておりません。後述のWinkチュートリアルがFireFoxでの表示に不具合が生じる為。

OSアップデートを普通に実施すると、Winkチュートリアルを参照できなくなります。多分、FireFoxのアップデートを除外すれば大丈夫だとは思いますが確認していません。なお、Winkチュートリアルを参照できなくなった場合にも、Web版では参照可能です。

セキュリティの観点から、OSアップデートはした方が良いと思いますが、上記を読んで自己責任で実施して下さい。

  • OpenFOAMやその他の組み込みツールのヴァージョンアップに対応
    • OpenFOAM-v1706
    • cfMesh v1.1.2

(但し、cfMeshはOpenFOAM-4.x上で動作します。リリース時点で、cfMeshをOpenFOAM-v1706上でコンパイル出来なかった為)

    • pyFoam は、OpenFOAM-v1706への対応はアナウンスされておりません。DEXCSランチャーやTreeFoamで使っている機能(pyFoamPlotWatcher.pyやFoamCleaCase.pyなど)についてのみ動作確認しており、その他の機能については動作未確認です。
  • DEXCS2011から搭載するようになった中級者向けツール(TreeFoam)の機能強化を図りました。
    • FOCUSスパコン以外のサーバーでの作業もチャチャッと出来るようになりました。但し、個別のユーザー毎のカスタマイズは必要で、設定方法はこちら左記リンクは旧ヴァージョン用で本ヴァージョン用は工事中)を参照下さい。
  • FreeCADマクロ(cfMesh用簡単設定ツール)を、より使い易くしました。2016年6月のオープンCAE学会総会付帯講習会にてお披露目したものです。
  • DEXCS2016より収録を再開したHELYX-OSですが、snappyHexMeshメッシュ作成、ソルバーではsimpleFoamが動作することは確認できています。
  • swak4Foam とDAKOTA(最適化ツール)の搭載は見送りました。
    • swak4FoamはOpenFOAM-v1706上でコンパイル出来なかったことが主原因ですが、よく使っていた機能の多くがOpenFOAM本体にて実現できるようになってきたという理由もあります。
    • DAKOTAは、先の記事に示した通り同梱も可能でしたが、GUIの使い方に十分な知識が必要になるので、不特定多数への配布は困難と考えました。DAKOTA有識者は、先の記事を参考に自身でインストールして使ってみて下さい。
  • なお、DEXCS2012までは、32/64bit版がありましたが、DEXCS2013からは、64bit版のみです。
  • DEXCSランチャー等を含むDEXCSフォルダを、従来デスクトップ上に配置していたものを、本ヴァージョンより、/opt/下に変更しました(パッケージ化を狙ってますが、まだ出来ていません)。

 

インストールと利用法

詳しくはこちら(日本語と英語の切り替え方法も含む)


マシンイメージなので、DVDにイメージ書き込みすれば、DVDから起動してそのまま利用することができます。 (DEXCS初体験の人はこのライブDVDとして「まずは使ってみる」方法をお薦めします。)

  • 起動後にインストール機能により、HDD等に直接インストールできる上、使用するユーザー名等を選択することができます。
  • VMWare Playerや、VirtualBox等の仮想環境で起動して、仮想環境を作成することも簡単です。
  • VirtualBoxにインストールする方法は、書籍「OpenFOAMによる熱移動と流れの数値解析」の付録AにDEXCS2015について詳しく記されていますが、基本は同じです。また、DEXCS2011までは、”Guest Additions”が入っておりませんでしたが、DEXCS2016では導入済みなので、共有ファイルの設定など(インストール方法メモの25〜27ページ)も同様に実施可能です。
  • 国際化対応のレベルはDEXCS2015に同じ(英語版のみに対応)ですが、日本語⇆英語のベース環境切り替え方法が、DEXCS2015に比べやや煩雑になっています。(インストール方法メモの9〜15ページ)
  • 一部動作に不具合が確認されています(インストール方法メモの21ページ)。解決方法が見出だせませんでした。お判りの方、またこれ以外の不具合に気づかれた方はご連絡下さい。

同梱プログラム

その他のドキュメントについて

    • DEXCSランチャーのヘルプメニューを参照下さい。
      • 本当に初めて使う人は、「ランチャーの使い方」-「まずは使ってみる」(本記事、冒頭の約10分間アニメーション)をご覧下さい。
      • 「ランチャーの使い方」-「形状作成」にて、FreeCADの使い方を概略説明しています。
      • 「ランチャーの使い方」-「メッシュ」にて、FreeCADマクロで起動される表形式のGUIの使い方と、cfMesh作成に必要なパラメタの概要を説明しています。
      • 「ランチャーの使い方」-「計算実行」「結果処理」を理解できるようになると、OpenFOAMの基本的なファイル構造を理解できたことにもなります。
      • 以上は動画チュートリアルになっていますが、「フラッシュプレーヤー」を変更して参照することを強くお勧めします。変更方法は、最下段の「フラッシュプレーヤーの変更方法」をご覧ください。
    • Blender⇒SwiftツールをDEXCSランチャーから使用することはなくなりましたが、ツールそのものは使用可能で、メッシュ作成用のテンプレートフォルダもBlenderモデルと併せて同梱してあります(/opt/DEXCS/template/swift_dexcsMesh)。
    • Swiftツール使用法の詳細を知りたい方はDEXCS2013のリリースノートをご覧ください。
    • SLURMというリソースマネージャもインストールしてあり、サブミット用のサンプルスクリプトを含んだケースファイルも同梱してあります(/opt/DEXCS/template/slurm_damBreak)。コア数が4つのマシンであれば、以下のコマンドを、そのまま利用可能(のはず)です。
      • $ sbatch submit.sh  (ジョブサブミット)
      • $ squeue  (ジョブ確認)
      • $ scancel [jobID] (ジョブ停止)
      • コア数が4でないなどの環境で、バッチジョブがペンディング状態のまま実行出来ない場合は、デスクトップ上、DEXCS/launcherOpen/doc/slurm.pdf を参考に設定ファイル(slurm.conf)を変更して使用して下さい。 (設定方法はこちら
      • ジョブサブミット、ジョブ確認は、TreeFoamの十徳ナイフからも起動できます.
      • 上記を含めて、TreeFoamから起動する十徳ナイフのメニューに変更はありません。
    • JAVA gnuplot GUI の使用方法
    • TreeFoamの基本的な使い方はTreeFoamのヘルプメニューから、「使い方」を参照して下さい。
    • TreeFoamに関する情報は、DEXCS公式HPの AboutTreeFoamの記事にまとめてあります。
    • DEXCS2017に搭載のTreeFOAMは、+dexcsSwakとして、上記公式ページに掲載ヴァージョンに対して独自のカスタマイズが加えてあります。%e7%af%84%e5%9b%b2%e3%82%92%e9%81%b8%e6%8a%9e_612
    • また、これに関連し、一部の機能が無効になっています。%e7%af%84%e5%9b%b2%e3%82%92%e9%81%b8%e6%8a%9e_613

 

DEXCS2016 for OpenFOAM(R) リリースノート

ダウンロードはこちら

(2016/10/12公開)

不具合・更新情報はこちら



DEXCS for OpenFOAM(R) は、OpenFOAMと、これをより簡単・高度に活用できるようにする為の様々なツールをすべてインストール済のオール・イン・ワンパッケージで、誰でも(と言ってもCAEに無縁の人は対象外ですが・・・)簡単・即使えるようにしたマシンイメージ(isoファイル)です。

%e7%af%84%e5%9b%b2%e3%82%92%e9%81%b8%e6%8a%9e_606

詳しくはこちら

DEXCSランチャーのヘルプメニューからも参照できます

DEXCS2016では、

  • ベースOSはLinux Mint 18 Xfce (LTS)
    • Mint 18 も Cinnamon⇒MATE⇒Xfce と試行の結果、これ(Xfce)が最も相性良さそうでした。
  • OpenFOAMやその他の組み込みツールのヴァージョンアップに対応
    • OpenFOAM-4.x-be7fba6cff9b
    • cfMesh v1.1.1
  • DEXCS2011から搭載するようになった中級者向けツール(TreeFoam)の機能強化を図りました。
    • FOCUSスパコンでの作業もチャチャッと出来るようになりました。但し、個別のユーザー毎のカスタマイズは必要で、設定方法はこちらを参照下さい。
  • FreeCADマクロ(cfMesh用簡単設定ツール)を、より使い易くしました。
  • DEXCS2015では搭載を見送ったHelyx-OSですが、Helyx-OSも進化して使いやすくなったので復活させました。但し、Helyx-OSそのものがOpenFOAM-4.xに未対応のため、ソルバー起動は出来ません。DEXCSではsnappyHexMeshを作成する際のGUIツールとしての活用を推奨しています。

なお、DEXCS2012までは、32/64bit版がありましたが、DEXCS2013からは、64bit版のみです。

 

インストールと利用法

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詳しくはこちら


マシンイメージなので、DVDにイメージ書き込みすれば、DVDから起動してそのまま利用することができます。 (DEXCS初体験の人はこのライブDVDとして「まずは使ってみる」方法をお薦めします。)

  • 起動後にインストール機能により、HDD等に直接インストールできる上、使用するユーザー名等を選択することができます。
  • VMWare Playerや、VirtualBox等の仮想環境で起動して、仮想環境を作成することも簡単です。
  • VirtualBoxにインストールする方法は、書籍「OpenFOAMによる熱移動と流れの数値解析」の付録AにDEXCS2015について詳しく記されていますが、基本は同じです。また、DEXCS2011までは、”Guest Additions”が入っておりませんでしたが、DEXCS2016では導入済みなので、共有ファイルの設定なども同様に実施可能です。
  • 国際化対応のレベルはDEXCS2015に同じ(英語版のみに対応)ですが、日本語⇆英語のベース環境切り替え方法が、DEXCS2015に比べやや煩雑になっています。(インストール方法メモの9〜15ページ)
  • 一部動作に不具合が確認されています(インストール方法メモの21ページ)。解決方法が見出だせませんでした。お判りの方、またこれ以外の不具合に気づかれた方はご連絡下さい。

同梱プログラム

%e7%af%84%e5%9b%b2%e3%82%92%e9%81%b8%e6%8a%9e_567

その他のドキュメントについて

    • DEXCSランチャーのヘルプメニューを参照下さい。
      • 本当に初めて使う人は、「ランチャーの使い方」-「まずは使ってみる」をご覧下さい。
      • 「ランチャーの使い方」-「形状作成」にて、FreeCADの使い方を概略説明しています。
      • 「ランチャーの使い方」-「メッシュ」にて、FreeCADマクロで起動される表形式のGUIの使い方と、cfMesh作成に必要なパラメタの概要を説明しています。
      • 「ランチャーの使い方」-「計算実行」「結果処理」を理解できるようになると、OpenFOAMの基本的なファイル構造を理解できたことにもなります。
      • 以上は動画チュートリアルになっていますが、「フラッシュプレーヤー」を変更して参照することを強くお勧めします。変更方法は、最下段の「フラッシュプレーヤーの変更方法」をご覧ください。
    • Blender⇒SwiftツールをDEXCSランチャーから使用することはなくなりましたが、ツールそのものは使用可能で、メッシュ作成用のテンプレートフォルダもBlenderモデルと併せて同梱してあります(デスクトップ上:DEXCS/template/swift_dexcsMesh)。
    • Swiftツール使用法の詳細を知りたい方はDEXCS2013のリリースノートをご覧ください。
    • SLURMというリソースマネージャもインストールしてあり、サブミット用のサンプルスクリプトを含んだケースファイルも同梱してあります(デスクトップ上:DEXCS/template/slurm_damBreak)。コア数が4つのマシンであれば、以下のコマンドを、そのまま利用可能(のはず)です。
      • $ sbatch submit.sh  (ジョブサブミット)
      • $ squeue  (ジョブ確認)
      • $ scancel [jobID] (ジョブ停止)
    • コア数が4でないなどの環境で、バッチジョブがペンディング状態のまま実行出来ない場合は、デスクトップ上、DEXCS/launcherOpen/doc/slurm.pdf を参考に設定ファイル(slurm.conf)を変更して使用して下さい。
    • ジョブサブミット、ジョブ確認は、TreeFoamの十徳ナイフからも起動できます.
    • 上記を含めて、TreeFoamから起動する十徳ナイフのメニューに変更はありません。
    • JAVA gnuplot GUI の使用方法
    • TreeFoamの基本的な使い方はTreeFoamのヘルプメニューから、「使い方」を参照して下さい。(但し、DEXCS2015では最新版に対応した内容になっていましたが、リモートサーバー関連の最新情報までは反映されておりません。)
    • TreeFoamに関する情報は、DEXCS公式HPの AboutTreeFoamの記事にまとめてあります。
    • DEXCS2016に搭載のTreeFOAMは、+dexcsSwakとして、上記公式ページに掲載ヴァージョンに対して独自のカスタマイズが加えてあります。%e7%af%84%e5%9b%b2%e3%82%92%e9%81%b8%e6%8a%9e_612
    • また、これに関連し、一部の機能が無効になっています。%e7%af%84%e5%9b%b2%e3%82%92%e9%81%b8%e6%8a%9e_613

 

mixingElbow

先日(2016/3/11)のオープンCAE地方(長野)講習会での演習アイテムの一つに表題モデルの作成方法がありました。

このモデルは、OpenFOAMでは著名なサイトに紹介されているもので、FreeCADでの3Dモデル作成方法についても公開されていますが、講習で使用したDEXCS2015 for OpenFOAM®に搭載したFreeCADでは使えない機能があったので、講習会では代替方法を説明しました。

その後、DEXCSユーザーさんで困っている人がいるかもしれないかと思い、この演習部分だけですが要領を取り纏め公開しました。 ⇒ slideshare資料

ただ、その後の更なる調査によって、上述の問題はFreeCADの本質的なバグではなく、設定上の問題である事も判ってきたので、ここに対処方法を記しておきます。

設定の問題

メニューの「編集」⇒「設定」⇒標準(出力ウィンドウ)にて、

設定_494

上図、赤の矢印で示した部分にチェックマークを入れて、最下段「OK」した後、FreeCADを終了。再立ち上げすると問題は生じなくなります。

 



 

ひとりごと・・・

Python出力のレポートビューへのリダイレクトの有無によって、何で挙動が変化するのか意味不明・・・というか、やっぱバグじゃない? という気もするが、結果オーライということで。

上記の設定で対処できるとなったら、slideshare資料の公開は意味あるのかなぁ?・・・という感はありましたが、3D-CADの作成方法は必ずしもいつもベストの方法があるという訳ではないので「こういうやり方もある」の一例として公開する事としました。

 

FreeCAD FEM ワークベンチ


先の記事にて、表題の挙動が怪しいと記しましたが、その後の調査で依然不明点はいくつかあるものの、ある程度使えそうと判断するに至ったので、新たに判明した点と併せて、ここにまとめておきます。

計算例

とりあえず、このくらいの計算は、ちゃちゃっと出来そうです。

範囲を選択_101

同じ題材(パンテオン神殿)を使って、Salome-MecaとAdventureを比較した約4年前の記事がありましたが、あれらに比べて遜色ないというか、GUI操作は格段に楽チンです。いくつか課題もありますけどね・・・

Verの問題

このFEMワークベンチは、まだまだ開発途上のようです。件の書籍では、現時点の正式版(Ver-0.15)をベースの記事でしたが、簡単なモデルならともかく、上記例題のレベルになると、簡単に昇天してしまいます。⇒Pre-release版の使用を強く推奨します。本記事で使用したヴァージョンは以下の通りです。

Windows版、Linux-Mint版ともに 0.16-6420 (2016/2/12)

Mac版については検証していません(出来ません)ので悪しからず。

Linuxにおける問題

Linux版は、拙作のDEXCS2015 for OpenFOAM(R)の仮想マシンにて検証していますが、上記ヴァージョンの問題以前に、Calculixを自前でインストールする必要がある事が判明。当初、先達の経験談を聞いたり、自分でもCalculixのインストールガイドを読んで・・・諦めかけていたのですが、FreeCADのFEM Install というページがあって、Ubuntu系であればパッケージインストールも出来る事が判って即採用⇒OKでした。
コマンド端末にて、

sudo apt-get update

sudo apt-get install ccx

sudo apt-get install freecad

と入力すれば一発OKなんですが、あくまでコマンド入力は駄目!という人向け、GUI(パッケージマネージャ)を使ってやる方法は、こちらを参照。

また、DEXCS2014 (ubuntu 14.04 LTS)をお使いの場合には、

sudo add-apt-repository ppa:freecad-maintainers/freecad-daily

と、レポジトリを追加する必要があります。

 

使い物になる!と思った点

CAE教育を主用途として開発し、拙が共著「はじめてのオープンCAE」に同梱の「DEXCS2010 for Adventure」がありまして、本格的なCAE(弾性解析だけですが・・・)を簡単に使えるという意味で、これまでこれを超えるものは存在しないと自負しておりましたが、本ツールを使えばもっと簡単に出来そうです。特に優れていると感じた箇所は2点。

  1. 境界条件設定が楽チン
  2. 固有値解析も出来る

特に拘束面を指定する操作は、CADモデルを直接対象として、Faceレベルで区分けが出来てさえいれば、ほとんどストレスなく操作できます。強いて言えば、さすがに広い範囲の面を指定すると、負荷になる(待ち時間が長くなる)ようなので、複数面指定の際には、広い大きな面は一番最後に指定する事くらいでしょうか。

また、固有値の計算結果例を以下に掲載しておきます。

範囲を選択_102

 

 

ざっくりとした操作手順

まずは形状データ(入手先はこちら)のインポート。

範囲を選択_078

ワークベンチを切り換えます

範囲を選択_079

モデル②を選択して「解析ケース作成」ボタン③Fem Analysis.svgを押します

範囲を選択_080

デフォルトのままでもメッシュ作成は可能ですが、本例の場合は、①2次要素のチェックマークを外し、②をデフォルトの「中程度」から「細かい」レベルに変更しました(理由は後述)。

範囲を選択_081

約5分ほど待って、メッシュ完成です。

範囲を選択_082

問題なければ「OK」ボタンを押します。

範囲を選択_083

次に、「拘束面作成」ボタンFem ConstraintFixed.svgを押して拘束面を設定します。

範囲を選択_084

3D画面上でマウスを移動すると、選択候補面がベージュ色に変わるので、固定したい拘束面が選択できたらクリック。⇒選択済の部分は赤いピンのようなマークが付与されます。場所を変えて、続いてクリックしていくだけで複数箇所を設定できます。

範囲を選択_085

全部選択できたら、「OK」ボタンを押して完了。この場合は、パンテオン神殿の接地面をすべて固定拘束しています。

範囲を選択_086

続いて、「荷重設定ボタン」Fem ConstraintForce.svgを押して、設定メニューを起動します。

範囲を選択_087

拘束の場合の時と同様ですが、複数面に設定したい場合は、その都度「参照を追加」ボタン①を押す必要があります。また荷重方向は、「方向」ボタン③を押してから、3D画面上で方向に相応するエッジを選択します。

設定が終わったら、「OK」ボタン④を押して完了。

範囲を選択_088

最後に、「材質設定」ボタンFem Material.svgを押して、材料定数の設定メニューを起動します。

範囲を選択_089

「素材」のプルダウンメニューにて・・・

範囲を選択_090

下の図はLinux版の場合。Windows版では、こんなに多くない。

範囲を選択_092

下図には直接見えていませんが、縦スクロールバーにて、最下部にヤング率、ポアソン比、材料密度の具体的な値を確認でき、直接変更も可能です。⇒問題なければ「OK」ボタンを押す。

範囲を選択_093

以上で、解析条件が全て整ったので、「計算実行」ボタンFem NewAnalysis.svgを押します。

範囲を選択_094

まずは「Write .inp file」のボタンを押して、Calculix計算用の入力ファイルを作成します。

範囲を選択_095

入力ファイルが出来上がると、「Edit .inp file」「Calcuilx を実行」ボタンが使えるようになります。

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「Calcuilx を実行」ボタンを押した後、この問題では約1分後、計算終了で、下記のようなメッセージが出力されます。

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「Close」ボタンを押す。

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最後に、「結果表示」ボタンFem Result.svgを押して、計算結果を可視化します。

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表示したい変数(変位または応力)を選択するだけです。

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FEMツールバー

FreeCADのヴァージョンアップに伴って、FEMツールバーも大きく変わりました。

  • Ver-0.15

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  • Ver-0.16

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追加されたボタンは、いくつかありますが、

  • Fem ConstraintPressure.png 圧力を設定
  • 範囲を選択_105 強制変位を設定

あたりは、すぐにでも使えそうなボタン。但し、強制変位指定は少し怪しい。

その他、

  • Fem BeamSection.svgビーム要素設定
  • Fem ShellThickness.svgシェル要素設定

や、また、従前からの謎のツールボタン

  • Fem ConstraintBearing.svgベアリング拘束
  • Fem ConstraintGear.svgギア拘束
  • Fem ConstraintPulley.svgプーリー拘束

などあって、どうやって使うのか・・・今後の調査がお楽しみ・・・です。

 

とは言え、

課題もいくつか

ありそうなので、以下に記しておきます。

  • 計算結果の再読み込みは出来るのか?

計算の終わったモデルをファイル保存して、FreeCADを終了。FreeCADを再立ちあげして上記モデルを読み込むと・・・メッシュや拘束条件、結果はモデルツリー上に残っているが、FEMツールバーが有効にならず、結果を表示出来ない?!

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MexhanicalAnalysisのタグを選択してマウス右クリックすると・・・

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Activate analysis がありました! ⇒ これにて結果表示がOKとなります。

  • メッシュ作成ダイヤログの疑問

メッシュ作成ダイヤログはデフォルトで、

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通常は、上部の3項目(最大サイズの指定、2次精度のチェック有無、細かさ指定)で事足りる。ただNetgenを使った経験上、細かさの程度に応じて、見え消しになっている「増加率」や「・・・セグメント数」が変わったという記憶なんだが、これらの数字が、細かさの程度を変更しても変化しない。メッシュそのものは確かに変わっているので、この数字が連動していないということのようだ。

「細かさ」をユーザー定義にすれば、これらの数字を直接変更できるので、問題があるということではないのだが・・・

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  • メッシュ作成の成功/不成功問題

ここに取り上げたパンテオンの問題では、メッシュパラメタによっては、メッシュが出来なくて先へ進めない場合もあれば、メッシュは出来たものの、いざ計算実行するとエラーで止まるという状況もあった。問題は後者で、エラーメッセージは以下のようなもの。

*ERROR in e_c3d: nonpositive jacobian determinant in element 132183

これって、メッシュを作成した時点で検出できないのかしらん?・・・と思ってはみたものの、根っ子は深そうで、FreeCADのフォーラムでも何かと話題になっているようです。⇒解決策があるのかないのか?・・・自分の英語力では理解不能でした。

  • 拘束や荷重条件の表示問題

拘束面には赤い画鋲のようなマーク、荷重面には赤い矢印マークが表示されるが、そのサイズが解析モデルの大きさに対して、なんともアンバランス。

解析モデルとして角柱の片持ち梁を想定、角柱のサイズを変えたらどうなるかを比較表示してみた。

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角柱の長さとして、上から順に10,100,1000 mmと変えてみた。

拘束や荷重マークのサイズが一定の大きさになっているわけではないようだが・・・お粗末ですね。

もっともこれらは、Ver-0.15の場合。最新版(Ver-0.16)ではもう少し改善されて、

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範囲を選択_113範囲を選択_116

という状況。3つのサイズの順番はVer-0.15で比較したのと同じ。

なんとか、許容レベル・・・かな?

 

パッケージマネージャの使い方

Synapticパッケージマネージャを起動します。

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①再読み込みしてから、「ccx」にて②クイック検索し、表示されたccxを③選択、マウスボタンを右クリックで、④インストール指定を選択。

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関連パッケージも併せて追加

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「適用」ボタンを押す

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ccxが緑色になってくれれば、めでたくインストール完了。

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また、DEXCS2015 for OpenFOAM(R)に搭載したFreeCADもそのままではヴァージョンが古くて使い物になりません。これもパッケージの最新版を再インストールが可能でした。

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何故か、「再インストール指定」のメニューは有効になってくれなかったので、まずは「削除指定」です。

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削除出来たら、今度は「インストール指定」

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FreeCADの起動はこれまで通り

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ヴァージョンの確認

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