DEXCS2016 for OpenFOAM(R) リリースノート

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(2016/10/12公開)

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DEXCS for OpenFOAM(R) は、OpenFOAMと、これをより簡単・高度に活用できるようにする為の様々なツールをすべてインストール済のオール・イン・ワンパッケージで、誰でも(と言ってもCAEに無縁の人は対象外ですが・・・)簡単・即使えるようにしたマシンイメージ(isoファイル)です。

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詳しくはこちら

DEXCSランチャーのヘルプメニューからも参照できます

DEXCS2016では、

  • ベースOSはLinux Mint 18 Xfce (LTS)
    • Mint 18 も Cinnamon⇒MATE⇒Xfce と試行の結果、これ(Xfce)が最も相性良さそうでした。
  • OpenFOAMやその他の組み込みツールのヴァージョンアップに対応
    • OpenFOAM-4.x-be7fba6cff9b
    • cfMesh v1.1.1
  • DEXCS2011から搭載するようになった中級者向けツール(TreeFoam)の機能強化を図りました。
    • FOCUSスパコンでの作業もチャチャッと出来るようになりました。但し、個別のユーザー毎のカスタマイズは必要で、設定方法はこちらを参照下さい。
  • FreeCADマクロ(cfMesh用簡単設定ツール)を、より使い易くしました。
  • DEXCS2015では搭載を見送ったHelyx-OSですが、Helyx-OSも進化して使いやすくなったので復活させました。但し、Helyx-OSそのものがOpenFOAM-4.xに未対応のため、ソルバー起動は出来ません。DEXCSではsnappyHexMeshを作成する際のGUIツールとしての活用を推奨しています。

なお、DEXCS2012までは、32/64bit版がありましたが、DEXCS2013からは、64bit版のみです。

 

インストールと利用法

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詳しくはこちら


マシンイメージなので、DVDにイメージ書き込みすれば、DVDから起動してそのまま利用することができます。 (DEXCS初体験の人はこのライブDVDとして「まずは使ってみる」方法をお薦めします。)

  • 起動後にインストール機能により、HDD等に直接インストールできる上、使用するユーザー名等を選択することができます。
  • VMWare Playerや、VirtualBox等の仮想環境で起動して、仮想環境を作成することも簡単です。
  • VirtualBoxにインストールする方法は、書籍「OpenFOAMによる熱移動と流れの数値解析」の付録AにDEXCS2015について詳しく記されていますが、基本は同じです。また、DEXCS2011までは、”Guest Additions”が入っておりませんでしたが、DEXCS2016では導入済みなので、共有ファイルの設定なども同様に実施可能です。
  • 国際化対応のレベルはDEXCS2015に同じ(英語版のみに対応)ですが、日本語⇆英語のベース環境切り替え方法が、DEXCS2015に比べやや煩雑になっています。(インストール方法メモの9〜15ページ)
  • 一部動作に不具合が確認されています(インストール方法メモの21ページ)。解決方法が見出だせませんでした。お判りの方、またこれ以外の不具合に気づかれた方はご連絡下さい。

同梱プログラム

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その他のドキュメントについて

    • DEXCSランチャーのヘルプメニューを参照下さい。
      • 本当に初めて使う人は、「ランチャーの使い方」-「まずは使ってみる」をご覧下さい。
      • 「ランチャーの使い方」-「形状作成」にて、FreeCADの使い方を概略説明しています。
      • 「ランチャーの使い方」-「メッシュ」にて、FreeCADマクロで起動される表形式のGUIの使い方と、cfMesh作成に必要なパラメタの概要を説明しています。
      • 「ランチャーの使い方」-「計算実行」「結果処理」を理解できるようになると、OpenFOAMの基本的なファイル構造を理解できたことにもなります。
      • 以上は動画チュートリアルになっていますが、「フラッシュプレーヤー」を変更して参照することを強くお勧めします。変更方法は、最下段の「フラッシュプレーヤーの変更方法」をご覧ください。
    • Blender⇒SwiftツールをDEXCSランチャーから使用することはなくなりましたが、ツールそのものは使用可能で、メッシュ作成用のテンプレートフォルダもBlenderモデルと併せて同梱してあります(デスクトップ上:DEXCS/template/swift_dexcsMesh)。
    • Swiftツール使用法の詳細を知りたい方はDEXCS2013のリリースノートをご覧ください。
    • SLURMというリソースマネージャもインストールしてあり、サブミット用のサンプルスクリプトを含んだケースファイルも同梱してあります(デスクトップ上:DEXCS/template/slurm_damBreak)。コア数が4つのマシンであれば、以下のコマンドを、そのまま利用可能(のはず)です。
      • $ sbatch submit.sh  (ジョブサブミット)
      • $ squeue  (ジョブ確認)
      • $ scancel [jobID] (ジョブ停止)
    • コア数が4でないなどの環境で、バッチジョブがペンディング状態のまま実行出来ない場合は、デスクトップ上、DEXCS/launcherOpen/doc/slurm.pdf を参考に設定ファイル(slurm.conf)を変更して使用して下さい。
    • ジョブサブミット、ジョブ確認は、TreeFoamの十徳ナイフからも起動できます.
    • 上記を含めて、TreeFoamから起動する十徳ナイフのメニューに変更はありません。
    • JAVA gnuplot GUI の使用方法
    • TreeFoamの基本的な使い方はTreeFoamのヘルプメニューから、「使い方」を参照して下さい。(但し、DEXCS2015では最新版に対応した内容になっていましたが、リモートサーバー関連の最新情報までは反映されておりません。)
    • TreeFoamに関する情報は、DEXCS公式HPの AboutTreeFoamの記事にまとめてあります。
    • DEXCS2016に搭載のTreeFOAMは、+dexcsSwakとして、上記公式ページに掲載ヴァージョンに対して独自のカスタマイズが加えてあります。%e7%af%84%e5%9b%b2%e3%82%92%e9%81%b8%e6%8a%9e_612
    • また、これに関連し、一部の機能が無効になっています。%e7%af%84%e5%9b%b2%e3%82%92%e9%81%b8%e6%8a%9e_613

 

DEXCS2015 for OpenFOAM(R) リリースノート

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(2015/9/26公開)

DEXCS for OpenFOAM(R) は、OpenFOAMと、これをより簡単・高度に活用できるようにする為の様々なツールをすべてインストール済のオール・イン・ワンパッケージで、誰でも簡単・即使えるようにしたマシンイメージ(isoファイル)です。

範囲を選択_999(005)

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DEXCSランチャーのヘルプメニューからも参照できます

DEXCS2015では、

  • ベースOSはLinux Mint 17.1 Cinnamon No Codecs(LTS)
    • DEXCS2014ではやむ無くubuntu でしたが、Linux Mint に戻しました
    • 国際化にも対応しました。但し、ヘルプファイルは日本語のみ。
    • 2015/9/23 システムアップデート
  • OpenFOAMやその他の組み込みツールのヴァージョンアップに対応
  • DEXCS2011から搭載するようになった中級者向けツール(TreeFoam)の機能強化を図りました。
  • FreeCADマクロ(cfMesh用簡単設定ツール)を、より使い易くしました。

なお、DEXCS2012までは、32/64bit版がありましたが、DEXCS2013からは、64bit版のみです。

また、製作可能なisoイメージの最大容量の制限の関係上、今回はHelyx-OS と、OpenMDAOの搭載は見送る事としました。

 

インストールと利用法

範囲を選択_999(006)

詳しくはこちら


マシンイメージなので、DVDにイメージ書き込みすれば、DVDから起動してそのまま利用することができます。 (DEXCS初体験の人はこのライブDVDとして「まずは使ってみる」方法をお薦めします。)

  • 起動後にインストール機能により、HDD等に直接インストールできる上、使用するユーザー名等を選択することができます。
  • VMWare Playerや、VirtualBox等の仮想環境で起動して、仮想環境を作成することも簡単です。
  • 基本的に、DEXCS2011でやった方法と同じです.DEXCS2012,2013では、同じやり方が通用しない部分が一部ありましたが、それらの不具合はなくなりました。
  • VirtualBoxにインストールする方法は、こちらにDEXCS2013について詳しく記されていますが、基本は同じです。また、DEXCS2011までは、”Guest Additions”が入っておりませんでしたが、DEXCS2014では導入済みなので、共有ファイルの設定なども同様に実施可能です。

同梱プログラム

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その他のドキュメントについて

    • DEXCSランチャーのヘルプメニューを参照下さい。
      • 本当に初めて使う人は、「ランチャーの使い方」-「まずは使ってみる」をご覧下さい。
      • 「ランチャーの使い方」-「形状作成」にて、FreeCADの使い方を概略説明しています。
      • 「ランチャーの使い方」-「メッシュ」にて、FreeCADマクロで起動される表形式のGUIの使い方と、cfMesh作成に必要なパラメタの概要を説明しています。
      • 「ランチャーの使い方」-「計算実行」「結果処理」を理解できるようになると、OpenFOAMの基本的なファイル構造を理解できたことにもなります。
      • 以上は動画チュートリアルになっていますが、「フラッシュプレーヤー」を変更して参照することを強くお勧めします。変更方法は、最下段の「フラッシュプレーヤーの変更方法」をご覧ください。
    • Blender⇒SwiftツールをDEXCSランチャーから使用することはなくなりましたが、ツールそのものは使用可能で、メッシュ作成用のテンプレートフォルダもBlenderモデルと併せて同梱してあります(デスクトップ上:DEXCS/template/swift_dexcsMesh)。
    • Swiftツールもヴァージョンアップして、出力ファイルの仕様が少々変更になっていますが、基本的な使用方法は変わっておりません。使用法の詳細を知りたい方はDEXCS2013のリリースノートをご覧ください。
    • SLURMというリソースマネージャもインストールしてあり、サブミット用のサンプルスクリプトを含んだケースファイルも同梱してあります(デスクトップ上:DEXCS/template/slurm_damBreak)。コア数が4つのマシンであれば、以下のコマンドを、そのまま利用可能(のはず)です。
      • $ sbatch submit.sh  (ジョブサブミット)
      • $ squeue  (ジョブ確認)
      • $ scancel [jobID] (ジョブ停止)
    • コア数が4でないなどの環境で、バッチジョブがペンディング状態のまま実行出来ない場合は、デスクトップ上、DEXCS/launcherOpen/doc/slurm.pdf を参考に設定ファイル(slurm.conf)を変更して使用して下さい。
    • ジョブサブミット、ジョブ確認は、TreeFoamの十徳ナイフからも起動できます.
    • 上記を含めて、TreeFoamから起動する十徳ナイフのメニューに変更はありません。
    • JAVA gnuplot GUI の使用方法
    • TreeFoamの基本的な使い方はTreeFoamのヘルプメニューから、「使い方」を参照して下さい。(DEXCS2014までは内容が古い物になっていましたが、DEXCS2015では、最新版に対応した内容になっています)
    • TreeFoamに関する情報は、DEXCS公式HPの AboutTreeFoamの記事にまとめてあります。
    • DEXCS2015に搭載のTreeFOAMは、+dexcsSwakとして、上記公式ページに掲載ヴァージョンに対して独自のカスタマイズが加えてあります。範囲を選択_999(008)
    • また、これに関連し、一部の機能が無効になっています範囲を選択_999(009)

 

DEXCS2014 for OpenFOAM(R) リリースノート

DEXCS for OpenFOAM(R) は、OpenFOAMと、これをより簡単・高度に活用できるようにする為の様々なツールをすべてインストール済のオール・イン・ワンパッケージで、誰でも簡単・即使えるようにしたマシンイメージ(isoファイル)です。

範囲を選択_999(681)

 

詳しくはこちら

DEXCSランチャーのヘルプメニューからも参照できます

DEXCS2014では、

  • OpenFOAMやその他の組み込みツールのヴァージョンアップに対応
  • 初心者向けのDEXCSランチャーは、FreeCADマクロ(cfMesh用簡単設定ツール)を導入することで更なる簡素化が出来ました。
  • DEXCS2011から搭載するようになった中級者向けツール(TreeFoam)の機能強化を図りました。
  • 最適化ツール(OpenMDAO+openfoam_wrapper)を新たに導入しました。

なお、DEXCS2012までは、32/64bit版がありましたが、DEXCS2013からは、64bit版のみです。

 

インストールと利用法

範囲を選択_999(682)

詳しくはこちら

マシンイメージなので、DVDにイメージ書き込みすれば、DVDから起動してそのまま利用することができます。 (DEXCS初体験の人はこのライブDVDとして「まずは使ってみる」方法をお薦めします。)

  • 起動後にインストール機能により、HDD等に直接インストールできる上、使用するユーザー名等を選択することができます。
  • VMWare Playerや、VirtualBox等の仮想環境で起動して、仮想環境を作成することも簡単です。
  • 基本的に、DEXCS2011でやった方法と同じです.DEXCS2012,2013では、同じやり方が通用しない部分が一部ありましたが、それらの不具合はなくなりました。
  • VirtualBoxにインストールする方法は、こちらにDEXCS2013について詳しく記されていますが、基本は同じです。また、DEXCS2011までは、”Guest Additions”が入っておりませんでしたが、DEXCS2014では導入済みなので、共有ファイルの設定なども同様に実施可能です。

 

 

同梱プログラム

範囲を選択_999(684)

 

 

OSはUbuntu-14.04

DEXCS2012,2013 では、ベースOSをそれまでのUbuntu から、Linux Mintに変更しましたが、DEXCS2014では先祖返りして、Ubuntu-14.04になりました。
当初は相応のLinux Mint 17で開発を進めていましたが、TreeFoamでSegmentation Faultが頻発し、どうにも解決できなかった為です。また、致命的とまでいわないが、リマスターツールの挙動がややおかしいという点もありました。

ただ、それにしても、UbuntuはCAE用途には使い難いなぁ・・・と思うのは少数派でしょうか?

 

その他のドキュメントについて

    • DEXCSランチャーのヘルプメニューを参照下さい。
    • 本当に初めて使う人は、「ランチャーの使い方」-「まずは使ってみる」をご覧下さい。
    • 「ランチャーの使い方」-「形状作成」にて、FreeCADの使い方を概略説明しています。
    • 「ランチャーの使い方」-「メッシュ」「計算実行」「結果処理」を理解できるようになると、OpenFOAMの基本的なファイル構造を理解できたことにもなります。
    • 以上は動画チュートリアルになっていますが、「フラッシュプレーヤー」を変更して参照することを強くお勧めします。変更方法は、最下段の「フラッシュプレーヤーの変更方法」をご覧ください。
      • Blender⇒SwiftツールをDEXCSランチャーから使用することはなくなりましたが、ツールそのものは使用可能で、メッシュ作成用のテンプレートフォルダもBlenderモデルと併せて同梱してあります(デスクトップ上:DEXCS/template/swift_dexcsMesh)。
      • Swiftツールもヴァージョンアップして、出力ファイルの仕様が少々変更になっていますが、基本的な使用方法は変わっておりません。使用法の詳細を知りたい方はDEXCS2013のリリースノートをご覧ください。
      • openfoam_wrapper の使用法については、OpenMDAO端末を起動して、以下のコマンドを入力すれば、粘度の同定問題のドキュメントが表示されるので参考にして下さい。
        • $ openmdao docs openfoam_wrapper
      • SLURMというリソースマネージャもインストールしてあり、サブミット用のサンプルスクリプトを含んだケースファイルも同梱してあります(デスクトップ上:DEXCS/template/slurm_damBreak)。コア数が4つのマシンであれば、以下のコマンドを、そのまま利用可能(のはず)です。
        • $ sbatch submit.sh  (ジョブサブミット)
        • $ squeue  (ジョブ確認)
        • $ scancel [jobID] (ジョブ停止)
      • コア数が4でないなどの環境で、バッチジョブがペンディング状態のまま実行出来ない場合は、デスクトップ上、DEXCS/launcherOpen/doc/slurm.pdf を参考に設定ファイル(slurm.conf)を変更して使用して下さい。
      • ジョブサブミット、ジョブ確認は、TreeFoamの十徳ナイフからも起動できます.
      • 上記を含めて、TreeFoamから起動する十徳ナイフのメニューは大幅に変更しました。(http://dexcs.net/ocse2/?p=1836
      • JAVA gnuplot GUI の使用方法
      • TreeFoamの基本的な使い方はTreeFoamのヘルプメニューから、「使い方」を参照して下さい。
    • TreeFoamの実践的な使用方法

Helyx-OS version 2.0.0

Helyx-OSは昨年の11月に新しいヴァージョンがリリースされていましたが、ようやくそこそこに使ってみる事が出来たので、その評価記事といったところです。

 

インストールの問題

バイナリーインストールではうまく起動しないという不具合がありました。この問題については、オープンCAE勉強会@岐阜(第27回)において、FSさんからいち早く取り上げられ、その時にはバイナリーインストールを諦めてコンパイルする方法について教えてもらいました(説明資料は本記事をアップした時点でまだ未掲載)が、かなり面倒で手を出すまでには至っておりませんでした。

その後、公開元HP情報を時々チェックしていましたが、いつまで経っても更新がないまま、先日(1/18)の第35回オープンCAE勉強会@関東にて、開発元に近い人からの情報で対処方法を教えてもらうことが出来ました。

起動スクリプト(HELYX-OS.sh)中、

#!/bin/bash

LANG=”en_US.UTF-8″

THIS_FILE=`readlink -f $0`
THIS_FOLDER=`dirname $THIS_FILE`

export HELYX_LAUNCHER=$THIS_FILE
source $THIS_FOLDER/bin/launcher.conf

launchSuite $@

LANGの環境変数を追加指定する必要があった(赤字部分)という、たったそれだけの問題でした。

変化点

これも公開元HP情報を見ても、何が変わったのか判りません。画面全体のデザインがかなり洗練されてきた印象は確かにありますが、実質的な機能としては下のキャプチャ図に丸抜き数字で示した4点くらいでしょうか。


範囲を選択_582

 

(参考) version 1.0.2

範囲を選択_584

  1. ParaViewを起動できるようになった。
  2. Multiphase/VOF ( = interFoam )のソルバー設定が可能になった。
  3. メッシュ作成やソルバー実行時の出力画面が、全体の操作画面の中に収納されるようになった。
  4. 解析中のケースフォルダを対象として、端末画面やファアイルマネージャを起動できるようになった。

このうち、1., 4. あたりは、OpenFOAMをちょっとでも使い出すと、誰でもが思いつくニーズでしたね。これで、2. のあたりの対応ソルバーのラインアップが充実してくれば、汎用ツールと比肩できるもになっていきそうな感触はありますが、まだまだ道は永そうです。

DEXCS for OpenFOAMにも、Helyx−OSは搭載させてもらっておりますが、現時点では、TreeFoamから起動するメッシャのプラットフォームとして使い、ソルバーの為の様々な設定はTreeFoamを使う方法を推奨しており、この方針はまだしばらく続きそうです。

ただ誰でも簡単にすぐに使えるというDEXCSの狙いからすると、ソルバー設定機能部分が2.のように機能拡張することよりは、単機能でも良いので、もっと簡単になってくれることを期待しているのですがね。

いや、それよりもメッシャーとして使う部分において、この新しいヴァージョンでは却っておかしくなってしまった部分があるのが心配です。単なるバグで、いずれフィックスされることを期待しているんですが、いましばらくは、こういうものだと思って使っていくしかなさそうです。

課題1. Blenderで出力するSTLファイル対応の問題

Blenderから出力されるSTLファイルでは、

solid Exported from Blender
facet normal 0 0 0
outer loop
vertex 0.278489 0.358779 0.164229
vertex 0.289535 0.361037 0.167021
vertex 0.301157 0.362951 0.170137
endloop
endfacet

solid名で、上の赤字部分のように、 Exported from Blender という付帯情報が勝手に付けられてしまいます。問題はその付帯情報の中にスペースがあるという点です。

以前のヴァージョンでは、こういう名前があった場合に、スペース部分を_(アンダースコア)で置き換えた形(Exported_from_Blender)にしたSTLファイルをpolyMesh/triSurfaces フォルダ下に収納し、snappyHexMeshDict 中でも、同じように記述されていたのに対し、新しいヴァージョンではその処理がされておらず、solid名にスペースがあると結果的にレイヤーを追加することが出来なくなってしまうということです。

課題2. snappyHexMeshDict のパラメタ変更の問題

 メッシュ作成をやり直そうとすると、何故かsnappyHexMeshDict 中、refinementSurfaces ブロックのlevelパラメタが認識されなくなってしまいます。画面上で指定は出来るのですが、Dictファイルに反映されません。

snappyHexMeshDictを手修正して保存しておいても、画面上のメッシュ作成(create)ボタンを押してメッシュ作成しようとした途端、その時点でsnappyHexMeshDictが書き換わってしまいます。なのでパラメタ変更したかったら、後はコマンド実行するしかないという事です。

ということでこれはかなり致命的に辛い。もっとも、自分の環境に問題がある可能性もありますが。

DEXCS2013 for OpenFOAM(R) リリースノート

DEXCS for OpenFOAM(R) は、OpenFOAMと、これをより簡単・高度に活用できるようにする為の様々なツールをすべてインストール済のオール・イン・ワンパッケージで、誰でも簡単・即使えるようにしたマシンイメージ(isoファイル)です。

範囲を選択_999(280)

DEXCS2013では、

  • OpenFOAMやその他の組み込みツールのヴァージョンアップに対応
  • 初心者向けのランチャーは、ほぼ機能開発が完了したとして、国際化対応に向けての英語版(翻訳は未熟ですが・・・)での動作も可能にした
  • DEXCS2011から搭載するようになった中級者向けツールの機能強化を図りました。

なお、DEXCS2012までは、32/64bit版がありましたが、DEXCS2013からは、64bit版のみです。

インストールと利用法

範囲を選択_161

詳しくはこちら資料はDEXCS2012のものですが、DEXCS2013でも画面イメージが異なるのみで同じです)2013/10/22更新

  • マシンイメージなので、DVDにイメージ書き込みすれば、DVDから起動してそのまま利用することができます。 (DEXCS初体験の人はこのライブDVDとして「まずは使ってみる」方法をお薦めします。)
  • 起動後にインストール機能により、HDD等に直接インストールできる上、使用するユーザー名等を選択することができます。
  • VMWare Playerや、VirtualBox等の仮想環境で起動して、仮想環境を作成することも簡単です。
    • VirtualBoxにインストールする方法は、こちらに詳しく記されています
  • 基本的に、DEXCS2011でやった方法と同じですが、同じやり方が通用しない部分が一部あるので、DEXCS2011の利用経験者はご注意のほど。

同梱プログラム

範囲を選択_999(281)

OSはLinux Mint13

といっても、ベースはUbuntu-12.04なので、アプリケーションのインストール方法などは、ubuntuのそれと全く同じです。違うのはデスクトップのGUI環境だけです。
標準のターミナル、ファイルマネージャ、テキストエディタがubuntuとは異なりますが、DEXCSランチャーやTreeFoamは、ubuntuの標準ツールを使用することを前提に作られているので、ubuntu互換ツールとして起動できるようにしてあります。

その他のドキュメントについて

    • DEXCSランチャーのヘルプメニューを参照下さい。
    • 本当に初めて使う人は、「ランチャーの使い方」-「まずは使ってみる」をご覧下さい。
    • 「ランチャーの使い方」-「形状作成」にて、Swiftツールの使い方を概略説明しています。
    • 「ランチャーの使い方」-「メッシュ」「計算実行」「結果処理」を理解できるようになると、OpenFOAMの基本的なファイル構造を理解できたことにもなります。
    • 以上は動画チュートリアルになっていますが、「フラッシュプレーヤー」を変更して参照することを強くお勧めします。変更方法は、最下段の「フラッシュプレーヤーの変更方法」をご覧ください。
    • TreeFoamの実践的な使用方法