DEXCS2015 for OpenFOAM(R) 製作の最終工程

先の第42回オープンCAE勉強会@岐阜(夏合宿)にて使用したDEXCS2015のプロトタイプ版ですが、ほとんどトラブルは無さそうだったので、いよいよ製作の最終工程・・・Winkチュートリアルを作成中です。
ワークスペース 2_984

 

DEXCSは基本Linuxですが、Winkチュートリアルだけは、Windows環境で作成する必要があるので、DEXCS2009以来、毎度の事ながら、この工程が最大の難所です。

拙宅マシンも更新して、仮想WindowsマシンもWindows10に更新、ちょっぴりサクサク作業できるようにはなりましたが・・・

とりあえず、第1弾が完成です。

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⇒ まずは使ってみる

蛇足ながら・・・

上のスクリーンショットと、下のそれを比べてみて下さい。

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明らかに画像品質が違いますね。下の物は、拙宅のLinuxMint17のデスクトップ環境でChromeを使って表示した場合です。

Chrome(on Linux Mint 17)でなく、FireFoxを使うなり、WindowsマシンのChrome を使えば、上の画像になってくれます。なんでだろ?

OpenFOAM-2.3.1全チュートリアルのAllrunをやってみた

昨日の第37回オープンCAE勉強会@岐阜にて発表した資料です。

新しく追加されたチュートリアルの動画も披露させていただきましたが、pdf化した上記スライドシェアの資料では見れなくなってしまいますので、以下に別途(YouTube)アップロードしておきました。

また、各チュートリアルの全データリスト(計算時間やディスクスペース、メッシュ数などの情報)はこちらにて公開しています。特にヘビーな(計算時間が長大になるものや広大なディスクスペースが必要な)チュートリアルを実行する際の参考にしてもらえればと思います。

 

multiphase/interFoam/ras/angleDuct

multiphase/twoPhaseEulerFoam/laminar/injection

multiphase/potentialFreeSurfaceDyMFoam/oscillatingBox

multiphase/multiphaseEulerFoam/mixerVessel2D

DEXCS2014 for OpenFOAM(R)に向けて取組中、その2

いよいよ最後の山場となる動画チュートリアルの作成に取り掛かっています。⇒ようやく「まずは使ってみる」が完成です。

 

半月ほど前の取組中の記事の中でも記したように、この動画チュートリアル作成が一番手間のかかるところです。なんでか?と思われるかもしれないので、参考までに以下に作業中のデスクトップ環境を紹介しておきます。

ワークスペース 2_999(003)大きく分けて、4つの画面の間を行ったり来たりの作業です。まぁ、見りゃ、判るでしょ・・・ってことで。

 

 

chtMultiRegionSimpleFoam/heatExchanger(2.2.x VS 2.3.x)

最新版のOpenFOAM(2.3.x)の標準チュートリアルの全ケースを実行した結果の中から、計算時間が前ヴァージョン(2.2.x)と大きく違ったケースについて検証した結果の第7弾です。

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計算時間の内訳分析

これらのケースの計算時間について、ログファイルを分析(foamSolverSweep)すると、以下のようになりました。

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これらの数字を眺めた限りの印象は、先に調べたpimpleFoam/elipsekkLOmegaとほぼ類似の傾向だったんですが・・・

 

計算結果が違う

本例の場合、そもそも結果がかなり異なっておりました。

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ケースファイルの変化点

ケースファイルの変化点はたくさんあって、一番の違いは、fvOption でomega(回転角速度)の値が、1桁違っていました。

その他、porous体の通気抵抗の座標系書式も変わっています。

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fvSolutionでもmaxIterの値が変更されており、計算速度には影響のありそうな項目です。

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その他、境界条件の書式として、これまでbuoyantPressure というtypeがありましたが、これが廃止されたようです。

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検証計算

これらもケースファイルを新旧入れ替えて、計算をやり直してみましたが、ヴァージョンによって書式が変更した部分は相応に手修正で反映しました。

  • 2.2.x(w/23sys)—2.3.xのケースファイルを使って、2.2.xにて計算
  • 2.3.x(w/22sys)—2.2.xのケースファイルを使って、2.3.xにて計算

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2.2.x→2.3.x(w/22Sys) : 旧モデルケースを使うと、速度が遅くなって、2.2.x(w/23Sys)→2.3.x : 新モデルケースを使うと速度が速くなっています。

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モデルケースが同一であれば、結果はほぼ同じです。

 

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結論(わかったことと所感)

モデルパラメタを合わせれば、ほぼ同一の結果になることを確認できましたが、計算速度面では微妙でしたね。

旧モデルのパラメタをそのままチュートリアルとしたのでは、計算速度が遅くなったことがあからさまになってしまう。これではマズイってことで、計算速度が速くなるモデルパラメタに変更した・・・というのは考えすぎでしょうか。