先月のオープンCAE勉強会@富山にて紹介のあったNetBeansですが、その後調べたら、DEXCSでごく簡単に(しかも日本語版で)インストールが出来て、しかも結構サクサクとソースコードをたどる事ができることが判ったのでここに紹介します。
インストール
ダウンロードはここから、C/C++用をダウンロードする。 ⇒ netbeans-7.4-cpp-linux.sh
これを適当な場所(下記例ではデスクトップ上)に置いて、端末を起動、その場所へ移動(cd)して、
> sh netbeans-7.4-cpp-linux.sh
を実行。インストーラが立ち上がるので、あとは、基本的に順番にボタンを押していくだけ。
色んなモジュールをダウンロードしたりしながらインストールするので、場合によっては時間がかかります。自分の環境では、数分かかりました。
NetBeansの起動
インストールが完了すれば、デスクトップ上にランチャーアイコンが出来るので、それをダブルクリックするだけです。
OpenFOAMソースコード検索の為のセットアップ作業
OpenFOAMのルートフォルダに、Makefileという空ファイルを作成しておく。
NetBeansのメニューから、
- ファイル⇒新規プロジェクト を選択
- カテゴリ⇒C/C++
- プロジェクト⇒既存のソースを参照する を選択
- 次> ボタンを押す。
- 参照ボタンを押して、Makefileを設置したフォルダを指定
- 構成モード選択⇒カスタム
- 次>ボタンを押す
- 終了時に消去してビルドのチェックマークを外す
- 次>ボタンを押す
- 次>ボタンを押す
- 次>ボタンを押す
- 次>ボタンを押す
- 終了ボタンを押す
以下、画面下のプログレスバーが動いて、ソースコードを解析中であることを教えてくれる。
解析が完了するまでにはしばらく時間がかかる。自分のマシンでは5分程度かかった。この時間は、マシンのリソースに強く依存するだろう。参考に、システム・モニタの稼働状況をお見せしておく。メモリは2GB以上、確保しておく必要がありそう。
ソースコードの探索
解析が終わったら、左上ウィンドウのフォルダーツリーを展開して、調べたいソルバーのメインプログラム(下の図では、laplacianFoam.C)をダブルクリックする。
ソースコードが開く
調べたいキーワードの上にマウスカーソルを置いて、Ctrlキーを押すと、参照先などが表示される。
引き続きマウス左ボタンをクリックすると、キーワードを定義したプログラム(simpleControl.H)が開いて、該当箇所にカーソルが移動する。
というように、どんどんソースコードの奥深くまで入っていくことができるようです。
その他参考情報
OpenFOAMのソースコード探索には色んな方法があって、有名なPENGUINITISさんのOpenFOAMに関する情報HPに詳しくまとめられています。
ここに書いた方法も、そこにあったNetBeansに関する情報の焼き直し版で、そこにも書いてあったように、ソースコードを探索するだけで、デバッグまでは出来ません。
一方、意図的なコード探索は出来ないが、プログラムの実行時デバッグが出来てその過程(ステップ実行など)で結果的にソースコードをたどることが出来るツールとして、KDbgというのがあって、これもサクサク動いてくれます。インストールは普通にパッケージマネージャで出来るし、設定方法も同じくPENGUNITISさんの情報ページに書かれており簡単です。冒頭に記した富山の勉強会にて、デモンストレーションもさせていただきました。
意図的なコード探索も出来てデバッグも出来るとなると、eclipseを使うことになり、DEXCS2011(OpenFOAM-2.0.x)でのインストールや使用方法は、以下のページにまとめてあります。最新版(DEXCS2013/OpenFOAM-2.2.x)についても同様に出来るとは思いますが、やってみないと判らないこともあるだろうし、NetBeansやKDbgがサクサク動くという面ではやや劣る感があります。
Eclipse 上で、OpenFOAM をデバッグする方法
et (2012-1-29 21:08:36)
Eclipse 上で、OpenFOAM を動かす方法
et (2012-1-29 11:04:49)
DEXCS2011 for OpenFOAM(R) にEclipseをインストールする方法
et (2012-1-26 21:08:48)
Eclipse上でOpenFOAMを使う方法
et (2012-1-25 6:05:57)
EclipsePDT 1歩前進
et (2008-2-29 8:08:19)